COLUMN

適切な睡眠とは(睡眠時間)

適切な睡眠って何でしょう?

何時間寝ればいいの?

とまずは時間を考えてしまいます。

日本人の睡眠時間は世界各国と比較して少ない

経済協力開発機構(OECD)が33ヵ国を対象に行った1日の睡眠時間(睡眠に充てる時間)調査では、全体平均の8 時間28分より1時間以上短く、日本は7 時間22 分と最短でした。特に、日本の女性は短いと報告されています。

OECD各国の睡眠時間

出典) OECD, Gender data portal 2021: Time use across the world

成人の日本人の睡眠時間を性別年齢別にみると、約40%の方の睡眠時間が7時間未満です。特に50歳代の女性は50%以上の方が7時間未満でした。

性別年齢階級別の睡眠時間

出典)令和元年国民健康栄養調査

睡眠時間は短すぎても長すぎても死亡や病気のリスクが上昇する

短い睡眠時間や不眠が、肥満、高血圧、糖尿病、循環器病、メタボリックシンドローム 、うつ病など様々な疾患を発症するリスクを高めることが多くの研究で報告されています。また、短い睡眠時間は総死亡のリスクを高めること(寿命短縮)、睡眠時間が7 時間未満ではこのリスクが増加することが報告されています。

夜間の睡眠時間と総死亡リスク

破線は95%信頼区間を示す。
出典) Shen X (2016) Sci Rep;6:21480.

短時間睡眠が死亡や疾患発症につながるメカニズムとしては、糖代謝、交感神経系や

免疫系への影響が考えられています。これについては、こちらもご参照ください。

睡眠時間は個人差が大きい

必要な睡眠時間は個人差が大きく、また、年齢によっても変化します。下の図は機器を使って厳密に計測された睡眠時間のグラフです。

加齢とともに睡眠時間は短くなっていきますが、寝床で過ごす時間(床上時間)が長くなる傾向が見られます。睡眠時以外に寝床で過ごす時間が長くなると、眠りが浅くなり、休養感(休まった感覚)が得られにくくなります。

眠りの深さについては、睡眠のキホンをご参照ください。

睡眠時間の年齢による変化

出典) Ohayon MM (2004) SLEEP;27(7): 1255-73.

適切な睡眠の目安とは

良質の睡眠には、十分な睡眠時間とともに、睡眠の質を確保することが大切です。どちらも家庭で計測することは難しいですが、次のようなご自身の感覚も一定の目安となります。

近年、休養感が体や心の健康状態と関連していることが示されています。

休養感を高めるために、適度な睡眠時間を確保し、睡眠を妨げる習慣や行動、環境を見直してみましょう。

なかなか寝付けない、もしくは寝付いても途中で目が覚めてしまうといった方に関しては、こちらを参考にして睡眠環境を整えたり、こちらをご参照してみてください。